∞の聴こえる部屋で

関ジャニ∞のこと、主に丸山隆平くんのこと、綴ります

舞台「泥棒役者」~俳優 丸山隆平を愛してる


舞台「泥棒役者」が千秋楽も盛況のうちに幕を下ろしたようで安堵しています。

丸山くんもカンパニーの皆さまもお疲れ様でしたと労いの気持ちでいっぱいです。

関ジャニ∞から思わぬ発表があって、どうしてこんな時に丸山くんは舞台なんだとその巡り合わせを憂いたりもしましたが、丸山くんは立派に舞台を務めあげ、楽しいよ、幸せだよ、好きだよと毎日のように言葉をくれて、喉ケア写真まで見せてくれたりして。

本当は体を引き裂かれるくらいの思いをしていたかもしれないのに、いつもファンのことを考えて元気をくれる。そういうところ好きだな、やっぱり離れられないなとしみじみ感じています。

 

 

 

丸山くんが好きだという演技仕事だから、どうしても観ておきたかった舞台。大阪で観劇することができました。


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映画のカラフルさそのままに、ターコイズブルーと黄緑色の壁をした二階立ての室内。階段の途中に据えられた大きな金庫。タマとミキの置き物。玄関扉といくつかのドア。映画で何度も観た光景がそこに再現されていました。

あの扉が物置きかな、あの階段を登ったり下りたりするんだな、などと想像して過ごす開演前は生の舞台独特のワクワクする時間でした。

 

泥棒仲間とともに豪邸に忍び込んだ元鍵開け名人''はじめ'' をめぐる、童話作家と担当編集者とセールスマンによる勘違い劇。彼らが心を通わせることで、それぞれの明日への希望に繋がっていくという物語の基本は映画と同じ。

前園邸でのエピソード以外はそぎおとされ、前園邸での出来事に焦点を当てているぶん、よりいっそう喜劇要素が満載となっていました。

繰り広げられる勘違い台詞の応酬、畳み掛けるように喋るところから一瞬の沈黙まで、細かく計算しつくされた絶妙な間が笑いを誘います。

扉から出てくる人物と入れ替わるように、別の人物がソファーの陰に隠れたり二階に上がったり、鉢合わせしそうでしないタイミングの妙に感心しながらも、生の舞台だからハラハラと緊張感がつのっていく。観客でありながらこちらも見つからないように隠れて覗いている感覚になりました。

劇中に考案する絵本の内容を実演する演出も面白かった。俳優さんたちがそれまで演じていた人物から絵本の中の人物に変わるので、一粒で二度三度美味しいというお得感。

丸山くんもかなり楽しんでやっていたのじゃないかな。''はじめ'' じゃなくなって相当弾けていたみたい。どんなにキテレツなキャラクターにでも振りきって成りきる、丸山くんの得意とするところでしょう。

 

泥棒役者の核は ''はじめ'' のことが好きになれるかどうか。''はじめ''って良いやつだな、助けてあげたくなるなと思わなくちゃいけない。

その点、丸山くん演じる''はじめ'' はとってもチャーミングでまさにはまり役。お人好しでちょっと抜けてて、前園やセールスマン、泥棒仲間からの振り回されっぷりも堂に入ったもの。

頬を紅潮させてクルクルと舞台上を動き回る丸山くんは生き生きとして、声を張って嬉々として話すところも、優しく語りかけたり呟くところも、困ったような台詞も、切ない話をするところも、良く通る声から ''はじめ''の気持ちが流れ出していました。

マイナスの感情を乗せながらも暗くなりすぎず、ふざけたことを言っていても少しの寂しさが滲み出る丸山くんの声色って不思議。

ガッチリした上半身のわりに細く長い足とか華奢なデコルテもそうだけど、相反する要素の共存とアンバランスさが魅力となって舞台でも発揮されていました。

映像だと、眼や鼻や顎などパーツひとつひとつは男性的なのに集まると女性的な可愛らしさもある顔の作りも事細かに楽しめるのだけど、舞台ではそこまでは無理でした。さすがに一度の観劇では目がいくつあっても足りなかった。

それでも印象的で心に残った表情がいくつかあります。絵本に慰めてもらっていた子供時代を思い出すときの、懐かしそうな、甘酸っぱい想いを噛み締めるような優しい微笑み。殴られながらも絵本の原画を守ろうとする必死さ。泥棒仲間を見送るときの、すっと遠くを見通す澄んだ眼差しなど。

 

最後にびっくりする演出がありました。舞台は前園邸なので、屋外は客席になるわけで。

私(のまわり)にスポットライトが当たるからなんだろうと思っていたら、右側の扉から丸山くんが出てきた!

汗びっしょりで真剣でキリリと美しい横顔が目の前を駆け抜けていきました。時間にして0.3秒くらいでしょうか。一瞬とはいえ、人生でいちばん丸山くんに近づいた記念日となりましたとさ。

 

丸山くんのことを感情を大切にして演じる人だと西田さんが仰っていましたが、何度かそんな話を聞いたことがあります。

マクベスでは、tomorrow speechに至るまでの過程でどんな気持ちになるか、その時に至った感情で演じているとか。ボーイズオンザランでも、共演者さんから感情で演じる人だと言ってもらっていたのじゃなかったかな。

そうやって共演者や演出家の方が丸山くんについて話すのを聞くのが好きです。幸せな気持ちになれます。

丸山くんがライフワークのひとつとして、お芝居の仕事を定期的にやっていけるように願っています。